Nikon F6がやってきた

ニコン最後のF一桁機、と言われるなか登場したNikon F6。初めて見たときの印象は、ファインダーとボディの一体化など、直前のF5と比べスケールダウンした感が否めませんでした。でも、時代の主流は既にデジタルカメラ。雑誌には「よく出してくれた!」といった記事が多かったですね

 

当時、私の興味もフィルムからデジタルに移りつつありました。F6登場の1年前にNikon D100を購入。その後もD80やD7000といったニコンのデジタルカメラを中心に、フィルムカメラとしてのめり込んでいたコンタックスとの併用が長く続き、再びフィルムをメインに撮り始めたときは、もはやF6は遠い遠い存在になっていました・・・。

 

前回のブログで記事にしたリバーサルフィルムの冊子発行をきっかけに、Twitterに写真専用アカウントを作成しました。そこで出会ったのが、F6オーナーの方がその素晴らしさを語るブログ。これによって、今まで意識していなかったF6に俄然興味が湧いてきました!それをツイートすると、他のF6オーナーの方から後押しのコメント、「いいね」もたくさん。自分が人の影響を受けやすいタイプであることは否定しません。でも今回は、忘れ物を見つけてもらったような気持ちでした。とはいえ、触れたことも、じっくり見たことさえないF6。確認するため職場近くのレモン社へ。在庫がなかったため、値段と状態のバランスが取れた他店の品を探していただき、取り寄せてもらうことになりました。このときはもう、程度さえ良ければ100%買う、という状態でした。

 

そこまではあっという間でしたが、その後に浮かんできた思いは、「F6は私にとって精神的にも物理的にも荷が重いカメラになりはしないか」というネガティブなものでした。

 

1.自分が小さめのカメラでストリートスナップ的な撮り方を好むタイプである。

  実際、持ち出す頻度はCONTAX G2が最も多い。

2.所有しているたくさんのカメラを使い切れていない。

  既にまったく持ち出していない機材があり、申し訳ない気持ちが常にある。

3.手が小さく腕力もないので大きく重いカメラは使いづらい。

  NikonであればF100ぐらいが限界だと思っている。これで十分。

4.数年前に患ったことが影響して右半身(特に腕と手)の動きが若干悪いこと。

  上記「3」と併せて使いこなせない可能性がある。

 

いくら中古で値打ちなものを選んだとはいえ、高価なカメラであることには変わりありません。それを、衝動買いに近いかたちで買ってしまって良いものか。買うときは、ほぼ即決。後で後悔するタイプの自分に、珍しく考える時間ができたことが原因です。

 

とはいえ、片方で天使が、もう一方で悪魔が囁くように、ずっと気持ちは行ったり来たり。実機確認の日、出勤するときもずっとあれこれ考えていました。そして最終的に勝ったのは、F6に対する期待感。それが天使か悪魔か、結論が出るのはまだ先の話ですが。

 

1.今回入手しなければこの先も躊躇し、(おそらく)ニコン最後にして最高のフィルムカメラを経験する機会を逃す。

2.リバーサルフィルムを楽しみたい自分としては、安心して露出を任せられるカメラは頼もしい。

3.大きさや重さの感覚はカタログ数値だけでは判断できない。

 

とにかく実機を見よう。そして、高い評価を受けているファインダーを覗いてみよう。でも、手にとって、大きい、重い、持て余す、と感じたら諦めよう、と。

 

その結果はタイトルどおりです。

F6はネガティブな思いを一蹴する素晴らしいカメラでした。

 

店頭で触れた実機のファインダーは広く明るく、全面マットのAF用にも関わらず、マニュアルでのピントの山が掴みやすい!これならMF機のスプリットよりも合わせやすいかも。懸念していた大きさと重さも、所有しているF100より持ちやすいとさえ思いました。持ち帰って実際に比べると、数字どおり明らかにF6が大きくて重い。形状の良さでしょうか、それとも、その場の高揚感が感覚を麻痺させていたんでしょうか(おそらく後者)。

 

ひとまず、Nikon史上最高のフィルムカメラともいえるF6がやってきました。私にとってF2、F3以来となるF一桁機がどんなものか、そして最後となるであろうF一桁機に込めたニコンの思いを、これからじっくり理解していこうと思っています。(台数が多すぎる悩みは更に深まりましたが笑)

NikonF6
新しく加わったNikonF6
Nikonのカメラたち
我が家のNikonたち。F3は貸出中。U2が2台あるのは、リバーサルをできるだけ手軽に体験してもらうため、貸出カメラとして用意しています。雑な写真ですみません!