· 

NewMamiya6がやってきた

ただでさえ更新の少ない当ブログ。中古とはいえそれなりに高額な機材購入の顛末を2回続けて書くのは、正直なところ気が進みませんでした。あいつは写真も撮らず、買ったカメラやガラクタを写真に撮りブログやTwitterに載せて悦に入っているだけの嫌な奴、と思われるだろうな、と。しかし、今回購入したNew Mamiya6が自分にとってどんな存在か、それについては記しておきたいと思います。

 

6×4.5、6×6、6×7といった中判そして4×5は、印刷物のデザインに携わってきた私にとって仕事で使う判型でした。35mmを仕事に使うとすれば、旅行のパンフレットで現地を紹介するときや、食べ歩きの記事などでライター兼カメラマンが撮ってくるといった、ごく小さなサイズで使う場合のみ。それ以外はモデルも商品写真もほとんどが中判以上でした。

 

写真を印刷入稿する際は基本的にポジフィルムで。ネガがあれば反転デュープしてポジにします。プリントやイラストはそのまま反射原稿として入稿するか、改めてポジフィルムで撮影して入稿しました。スタジオやロケでの撮影が終わると何十本というスリーブが届きます。その多くは段階露出で撮られているので、同じ写真が最低3カット。モデルであれば微妙に違うポーズごとに、オーバー、±0、アンダーが延々と並びます。そこから「適正な露出」をのカットを選択するため、ライトテーブルに並ぶスリーブをルーペで覗き込み隅々までチェック。選択したものにダーマト(グラフ)で丸や三角をつけていく。繁忙期にはこうした地道な作業が何時間にもわたって続きます。30年近くに渡る仕事とフィルムとの関わりのなかで、私にとっての中判は仕事の写真と位置づけられ、趣味とは結びつかないものになっていきました。

 

20年ほど前に起きたクラシックカメラブーム。ライカを中心に古いカメラを取り上げる雑誌や特集本が続々と刊行されました。私も店頭で新しい本を見る度に購入。その波に乗ってしまった一人です。それにより私の写真・カメラ趣味も復活しましたが、興味の対象は35mm。ミノックスなど小さな判型に手を出すことはあっても、中判は眼中にありませんでした。

 

そして時は過ぎ2018年、リバーサルフィルムの存続を願って冊子を作りました。次の課題は冊子の改訂版発行ともう一つ。リバーサルフィルムを直接鑑賞していただく作品展の開催です。来年のそんなに遅くない時期に、小さなギャラリーやギャラリーが併設されたカフェなどで実現できれば、と思っています。現在の悩みはリバーサルの展示方法。まずは自分が撮った35mmフィルムを鑑賞していただくため、来場者一人ひとりにルーペをお渡しして、各自覗いていただこうと思っています。リバーサルの世界に没頭するには、これが最も相応しいというのが私の考えです。しかし、ギャラリーの展示としてインパクトがあるかと言われれば、あまりにも地味ですね。やはり中判(以上)となるでしょう。

 

私の写真はスナップがメインです。スナップといっても、たくさんの人が行き交う街の空気を切り取りたいときもありますし、地方のうらぶれた飲み屋街に惹かれることもあります。そんな私がカメラに求めるのは、どんな状況にも対応できる機動力です。現在所有している中判カメラは露出計が内蔵されていないローライフレックスと日本製のアルペンフレックスという二眼レフ2台。これでスナップが撮れない、とは言いませんが私にはあまりにも難しい。ハッセルやブロニカなどの一眼レフもしかり。そこで浮上してくるのが、中判のレンジファインダーカメラです。できれば6×45より大きいほうがいい。あれこれ比較検討した末、最終的に絞り込まれたのがNewMamiya6でした。なんと言っても小型軽量なこと、レンズ交換できること、AEで撮れることが大きなポイントです。特にズボラな私にとってAEは、電池がなくなったり電気系が故障したら撮ることができない、というウィークポイントに目を瞑ってでもほしい機能でした。

 

しかし、NewMamiya6の価格は未だに高値安定。さすがにネットでの購入は考えられず、近隣の中古カメラ店を回ったりしていました。ボディにレンズがひとつだけ付いた物件に出会っても、他の2本を合わせると予算オーバー。そんな日々が続くなか、ある日ヒダカヤさんで、「先日届いたNewMamiya6を整備に出したところです」と言われました!それもレンズ3本すべてセット。整備費用が不明なので価格は未定とのこと。「それでも到着次第拝見させてください」と伝えて幾日か経ち待ち望んだ電話が。ちょうど近くにいた私はその足でヒダカヤさんに赴き実機を確認。使い込まれて塗装は剥げていましたが、動作は良好。価格も自分の希望に沿う線で納めていただけることに。他にもサービスの品もいくつか。即決に近いかたちでしたが、定休日を挟んで翌々日に晴れて購入の運びとなりました。

 

Nikon F6、そしてNewMamiya6、自分にとって軸となる機材が揃いました。両方「6」なのもいいですね。この2台と脇を固めるさまざまな機材から適宜選んで、作品展示に向けて邁進したいと思います。ようやく迷いもなくなり、これでカメラ本体の購入は当面控えられるはずです(ただし、数千円で買えるようなカメラは見逃してください笑)。

 

NewMamiya6
使い込まれた感が大いにある外観。でも、整備済みだけあってコンディションは良好。